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ハウツー

2015/10/08

お酒に強くなりたい!その方法教えます!

BAR岩田のウイスキー千夜一夜

初心者のためのBARノウハウ「BAR虎の巻」

岩田 智

提供:岩田 智

水の代わりにウィスキーを飲む三宮・北野のオーセンティックBar「Bar岩田」のマスター。

お酒に強い人・弱い人、お酒の強さは千差万別・十人十色、人によってそれぞれです。では、どのような理由で違いが出るのでしょうか?また、どうすれば強くなれるのでしょうか?そもそも「お酒に強い」ってどういうこと?今回はそんなお酒の強さに関する話です。

お酒の強い、弱いって何?

「アルコールを分解する能力高いからお酒の強い」というような会話や解説をしている記事などを時々耳にしますが、これは正しくありません。
アルコールが肝臓で分解される事はみなさんご存知だと思いますが、分解された際に頭痛・動悸などの不快感を及ぼす「アセトアルデヒド」が生成されます。
このアセトアルデヒドをいかに早く分解できるかによって、お酒の強い、弱いが決まるのです。

お酒の強さは遺伝子で決まる

お酒の強い・弱いを決める「アセトアルデヒド」を分解する能力ですが、日本人は大きく3種類に分類され、その分類は遺伝により生まれた時から決まっています。3種類の分類は以下のとおりです。

  • お酒に強いタイプ(日本人の約50%)
    両親とも「お酒に強いタイプ」だった場合、お酒に強い遺伝子を受け継ぎます。
  • 普通に飲めるタイプ(日本人の約40%)
    両親が「強いタイプ/弱いタイプ」ひとりずつの場合、「普通に飲めるタイプ」の遺伝子を受け継ぎます。
  • ほとんど飲めないタイプ(日本人の約6%)
    両親とも「ほとんど飲めないタイプ」だった場合、お酒をほとんど飲めない「下戸」の遺伝子を受け継ぎます。

本当のあなたはお酒に強い?弱い?お酒との相性

お酒の強さが分かる!パッチテスト

では果たして、あなたはお酒に強いのでしょうか?
簡単にあなたの遺伝子情報をチェックすることができるテストがあります。
パッチテストと呼ばれるもので、以下の方法で行うことが出来ます。

パッチテストの方法

事前準備するもの

  • 70%の消毒用アルコール、または消毒ジェル
  • バンソウコウ

手ピカジェルなど70%~80%のアルコール(エタノール)が入っている消毒ジェルでもOK。コンビニでも簡単に買えますし、普段の除菌にも使えますね。

  1. 消毒用アルコールを2,3適、バンソウコウのガーゼに垂らして染み込ませます。
  2. 消毒用アルコールを染み込ませたバンソウコウを、腕の内側に7分間程度貼り続ける。
  3. バンソウコウを剥がし、5秒以内にバンソウコウのガーゼが当たっていた部分の肌色をチェックする。
  4. 10分ほど経過してから、再度 2. と同様の箇所の肌色をチェックする。

パッチテストの結果判定

3.の時点で皮膚が赤くなっていた人

→「ほとんど飲めないタイプ」

「ほとんど飲めないタイプ」の人は、飲み会に誘われるたびに憂鬱な気分になっていませんか?以下の記事では、お酒に弱い人が飲み会に参加したくない時に、上手に飲み会の誘いを断る方法や、参加するしかない飲み会を乗り切る方法をご紹介しています。

3. 4.の両方で皮膚の色が全く変わっていなかった人

→「お酒に強いタイプ」
「お酒に強いタイプ」の人は、鍛えることでお酒が飲めるようになる可能性があります。以下で紹介する方法から、自分に合ったものを試してみましょう。

>>日々のトレーニングでお酒に強くなる

>>飲酒前の工夫でお酒に強くなる

>>飲酒後の工夫でお酒に強くなる

>>お酒を好きになって、お酒に強くなる

3.の時点で皮膚色に変化が無く、4.で赤くなっていた人

→「普通に飲めるタイプ」
「普通に飲めるタイプ」の人は、鍛えることでお酒が飲めるようになる可能性があります。以下で紹介する方法から、自分に合ったものを試してみましょう。

>>日々のトレーニングでお酒に強くなる

>>飲酒前の工夫でお酒に強くなる

>>飲酒後の工夫でお酒に強くなる

>>お酒を好きになって、お酒に強くなる

いかがでしょうか?とても簡単ですよね!
ご自身のアルコールを分解する能力の度合いを知っておくのは、今後のお酒との付き合い方に大きく関わってきます。

消毒用アルコールとバンソウコウさえあれば自宅でも出来るので、是非やってみて下さいね。なお、パッチテストは専用のキットをネットで購入できますし、病院でも受けることができます。

自宅で簡単アルコールチェック!アルコール体質試験パッチ 3枚セット

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アルコール体質試験パッチ 3枚セット

日々のトレーニングでお酒に強くなる

鍛えてお酒に強くなる

「遺伝子で決まっているならこれ以上お酒に強くなれないの?」と思われたかも知れません。

「ほとんど飲めないタイプ」の人がガンガン飲めるようになるということは無いかもしれませんが、前述のパッチテストで普通に飲めるタイプ」と「お酒に強いタイプ」の人は「、これから紹介する方法で今よりお酒に強くなることが期待できます!

お酒を飲む機会を増やす

鍛えれば強くなる「普通に飲めるタイプ」と「お酒に強いタイプ」の人がお酒に強くなるためには、なによりもまずお酒を飲む量を増やすことが重要です。

アルコールは体内のアセトアルデヒド脱水素酵素とチトクロームP450という酵素によって分解されていますが、鍛えれば強くなる「普通に飲めるタイプ」と「お酒に強いタイプ」の人は、お酒を飲む機会が増えるとこの酵素が活性化します。

この酵素が活性化しているうちは、アルコールの分解が早まりますので、飲んでも酔いにくい、顔が赤くなりにくいなどの効果が現れます。お酒を定期的に飲んでいるうちは、徐々にこの酵素が活性化していきますが、しばらくお酒を飲まないでいると元に戻ってしまいます。

そのため、お酒に強くなりたい方は、たまにお酒を飲むのではなく、あまり間隔を空けず、定期的にお酒を飲むことが大切です。

お酒に弱い人はまずビールから!

「飲む機会を増やしたいけれど、どんなお酒を飲めばいいかわからない・・・」という人には、ビールがオススメです。ビールはコンビニやスーパーでも手軽に買えますし、飲み会の席でも置いていない居酒屋はありません。

さらにアルコール度数も5%と低いので、お酒に弱い人でもまずはビールから慣らしていき、徐々に体内のアセトアルデヒド脱水素酵素とチトクロームP450という酵素を活性化させていきましょう。

なお、ビールにはラガービールとエールビールがあり、それぞれオススメの季節がことなります。詳しくは以下の記事をご覧ください。


また、コンビニやスーパーで買った缶ビールを家で飲む場合も、ビールグラスに注いで飲めば美味しさが何倍にも膨らみます。ビールが美味しくなる注ぎ方や、おすすめビールグラスについては、以下の記事を参考にしてください。

ただし注意点として、アセトアルデヒド脱水素酵素の活性化には個人差があるため、強くなろうと思って無理に飲むことはいけません。現にアルコール中毒になってしまう人には「普通に飲めるタイプ」の人が多いのです。

「普通に飲めるタイプ」の人は、確かに鍛えれば強くはなりますが、どこまで強くなるかには個人差があるため、度を超えた飲酒は絶対にしてはいけません。

くれぐれも無理は禁物です!

「よし、お酒をガンガン飲んで強くなろう!」と思ったあなた、ちょっと待ってください!

今まであんまり飲めない人が無理して飲むのはもちろんのこと、普通に飲める人でも飲み過ぎはいけません。あまりお酒を過度に飲み過ぎると、肝臓の働きが悪くなってしまいます。いわゆる肝機能の低下です。肝機能が低下すると、アルコールを分解する働きも弱まってしまいます。

お酒に強くなるために鍛えるのは問題ないのですが、「最近飲み過ぎたな…」と思う場合は、健康のためにも、しばらくお休みすることをオススメします。アルコールを飲まない「休肝日」を作ることも、お酒を強くなる上では重要なことなのです。

体を鍛えて、筋肉量を増やす

「強くなりたいのはお酒で、筋肉じゃ無いよ!」と思われるかもしれませんが、実は筋肉を鍛えることでお酒にも強くなれるんです。

男性と女性で比べた場合、男性の方がお酒に強い比率が高くなります。体格などの違いもあるのですが、一番の違いは筋肉量が関係していると言われています。体内に入ったアルコールは吸収され血液に入り肝臓に行くのですが、筋肉は血液に入るアルコールを抑える働きがあります。

また、筋肉は「アンモニアの無毒化」やエネルギーが必要な時の「ブドウ糖を作る働き」も肝臓の代わりに行うことが出来ます。直接アルコールを分解することは出来ませんが、肝臓の他の機能を助けることが出来ます。

飲酒前の工夫でお酒に強くなる

空腹時の飲酒はなるべく避ける

これはよく言われることですが、空腹時の飲酒が酔いやすいのは、胃がアルコールを吸収してしまうためです。もともと胃はアルコールの吸収率が高く、小腸の数倍と言われています。

空腹時にお酒を飲むと、胃からアルコールがモロに吸収され、急激に血中アルコール濃度が高まってしまうのです。それを軽減させるためにも、お酒に弱い方は少しでもなにか食べてからの飲酒を心がけることが大切です。

ナッツ類や果物類が効果的

おすすめはナッツ類や柿などの果物類です。ナッツ類は脂肪分が多く含まれていて、胃に長時間残ってくれるので胃でアルコールが吸収されるのを防いでくれます。柿にはアルコールの分解を促進するタカラーゼという物質や、胃の粘膜を保護しアセトアルデヒドの代謝作用があるタンニンなどが含まれています。

また、オリーブオイルなどの油も、ナッツ類の脂肪分と同じくアルコールの吸収を抑える作用があるので、サラダやカルパッチョなども効果的です。

ウコンやサプリで肝臓への負担を軽減

今や飲酒前、飲酒後の定番となったウコンの力ですが、その原材料はインド、中国で栽培されているショウガ科クルクマ属の植物です。ウコンは主に消化不良の改善効果がある植物ですが、日本ではお酒のお供というイメージが定着しています。

実際には「アルコールに強くなる」というよりも「アルコールを肝臓から守る」という役割を持っています。食前はもちろん、食後に飲むことでアルコールによる肝臓への負担を軽減してくれるでしょう。

肝臓の働きを助けるドリンク剤を飲む

ウコンの他にも、お酒を飲む前にのむことで、肝機能の働きを補助してくれるドリンク剤が存在します。

  • ヘパリーゼ
  • ソルマック
  • ルビーマッシュルーム

上記のような肝機能の働きを補助してくれるドリンク剤は、コンビニなどで手軽に購入することができるので、お酒を飲む前にコンビニに立ち寄ったら飲んでおくと良いでしょう。

肝臓の働きを助ける食品を食べる

ドリンク剤やサプリに頼らずとも、肝機能の働きを補助してくれる食品は存在します。代表的なのは梅干やタコ・イカで、梅干はクエン酸が肝機能の働きを補助してくれます。タコやイカにはタウリンという物質が含まれており、アルコールから肝臓を守る働きがあります。

  • 梅干
  • にんにく
  • かぼちゃ
  • レバー
  • お酢を使用した料理
  • タコやイカ
  • 牡蠣(カキ)

「ドリンク剤やサプリは嫌い」という人は、上記のような肝機能の働きを助けてくれる食品を、お酒を飲む前に摂取しておくと良いでしょう。

飲酒後の工夫でお酒に強くなる

水分を摂取する

早く酔いを覚ましたいときは、水分を取ってアルコールを体外へ排出することが重要です。特にスポーツドリンクやオレンジジュースは、酔いを覚ますのに適していると言われています。

また、水を飲むことで二日酔いの予防にも繋がります。二日酔いの予防方法について、詳しくは以下の記事をご覧ください。


糖分を摂取する

お酒を飲むとアルコールを肝臓で分解しますが、このとき使われるエネルギーが糖です。
そのため、お酒を飲んでいると体内の血糖値がどんどん低下していきます。ですので、糖分を摂取することは、肝臓がアルコールを分解する手助けをしていることになります。
また、お酒を飲んだ帰りにラーメンを食べたくなるのはこのためです。

また、この他に酔ったまますぐ寝ない(寝てる間は肝臓の活動も停止して、アルコールが分解されなくなるため)や、手の甲にある合谷とよばれる二日酔いに効くツボを圧すことも効果的です。

お酒を好きになって、お酒に強くなる

飲みたくなる、お気に入りのお酒を探す

「鍛えてお酒に強くなる」の章でもお話しましたが、お酒に強くなるにはお酒を適度に多く飲むようにしないといけません。
しかし、お酒にもいろいろな種類があり「どれが自分に合うんだろう・・・。」と思ったことはありませんか?

お酒を好きになる上でオススメしたいのが、ウィスキーです。ウィスキーは、スコットランドをはじめ、アイルランドやアメリカ、さらには日本など、世界中で生産されており、それぞれ特徴が異なります。ウィスキーの奥深い世界を知ることで、お酒そのものを好きになるきっかけになるかもしれません。

もしあなたがウィスキー初心者の場合は、こちらでおすすめウィスキーを紹介していますので参考にしてください。

また、「お酒のことをほとんど知らない」という人に活用してほしいのがBARです!

BARへ行ってみよう!

BARと聞くと「オトナがお酒をたしなむ場所」というようなイメージがありますが、実はそんな一面ばかりではありません。

なんといっても、BARは「沢山のお酒を楽しめる場所」なのです。BARの中にあるウィスキーやブランデーなど様々なお酒を、全部自分で揃えようと思ったら、膨大な労力とコストがかかってしまいますよね。BARは、そういった労力を全部引き受けて、好きなお酒を味あわせてくれる場所なのです。

また、最近では男女問わず「ひとりバー」をする人も増えてきています。BARにいったら、気になるお酒を飲んで、あなただけの「お気に入りのお酒」を見つけて下さいね。


BARに行ったことがないから行くのが不安!という方は、初心者のBARでの心得をまとめた「BAR虎の巻(ドリタル)」をどうぞ。

最後に、お酒は適度に楽しんで飲みましょう!

岩田さんのお店情報

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